しまなみ海道の、知られざる転流のとき

このブログ「凪の渡し場」は、船が行き交う海の風景をイメージして名づけました。

海風と陸風が入れ替わる凪のとき、まるで世界が入れ替わる魔法がかけられたように、さまざまな視点を楽しむというのがコンセプト。

 

ところで、NHKの番組・新日本風土記を見ていたら、意外なことを知りました。

新日本風土記

平成28年6月10日(金) 放送回のテーマは、しまなみ海道。

広島県から愛媛県まで、大小さまざまな島に架かる橋が印象的です。

もちろん、橋が架かったいまでも、多くの船が行き交う光景は変わらずに見られます。

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その船の行き来を管制する仕事をしている人によると、潮の流れが変わる「転流」のときが、実はもっとも忙しいのだそうです。

海上では、船は右側通行というのが国際的なルール。

しかし、しまなみ海道の来島海峡付近では、潮流の関係で、あるときだけ島を避けるために左側通行にする必要があるそうです。

 

 

わたしの大好きな、いつでも穏やかに見える瀬戸内海の風景。

それは、このような知られざる努力によって守られているのだということを知り、ますます魅力が増しました。

 


こちらは番組でも紹介された、船長の視点で撮ったしまなみ海道の写真集。