名古屋テレビ塔で、いつもの日常が非日常に変わる – カメラ視点学

名古屋栄に位置する、街のシンボル・テレビ塔。

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そのテレビ塔で、9月10日、大ナゴヤ大学の授業が行われていました。

大ナゴヤ大学は街中をキャンパスに、誰でもが生徒、先生になれる学びの場。

今回は7周年を記念して、テレビ塔をリアルキャンパスにした企画が開催されました。

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そのうちのひとつ、「カメラ視点学」の授業に参加してのレポートをお伝えします。

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先生はグラフィックデザイナーの鷹巣由佳さん。

普通のスマホで撮る写真でも、切り口を少し変えるだけで、日常と非日常がくるりと入れ替わる。

そんな写真や、それを素材にした作品を制作されています。

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まずは先生から、日常を切り取る視点、「自分フィルター」のつくりかたをレクチャーいただいてから、実際にみんなで街に出て実践していきます。

わたしも、ふだんはあまりやらない方法で写真を撮ってみました。

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隙間から、向こう側の世界をのぞいてみたり。

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植物の下から世界を見てみたり。

 

そんな中、マンホールに彫られた文字を見つけて、ふと思いついたのが、文字を一字だけ切り取る方法。

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手持ちの紙を筒状にして、スマートフォンのカメラにあてて撮影。

朧月夜のような、ふしぎな世界が生まれました。

これに味をしめて(笑)、いろんな文字を撮っていきます。

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名古屋の市章、まるはちのマンホール。

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テレビ塔の一室、ドアに貼られた謎の数字も。

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文字が円の外に拡散していくようなエネルギーを感じます!

タイポさんぽの折、「よきかなひらがな」のように一文字だけ切り出したい、というときにも応用できそうですね。

 

テレビ塔に戻ったら、全員で撮った写真を共有。他の生徒の方の写真も、それぞれの視点で面白いものばかり。

授業時間が短かったのが残念でしたが、まちあるきの楽しみがますますひろがるヒントをもらえました。

 

ちなみに、授業では写真を撮るときの手法として、カラーフィルターなどを使う手法が紹介されていたのですが、その後すぐ、思いがけず実践する場にめぐまれました。

それはあいちトリエンナーレ2016の、田島秀彦さんの作品(N-17)。

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愛知芸術文化センター11F。展望回廊の壁に、タイルや鏡などの日用品を並べた作品ですが、その窓側に多彩なカラーフィルターが貼られていたのです。

芸術文化センターはオアシス21を挟んでテレビ塔のすぐそば。ということで、テレビ塔を存分にカラーフィルターで撮影することができました!

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まさに非日常のテレビ塔。

なお、テレビ塔一帯では、10/15(土)・10/16(日)に、SOCIAL TOWER MARKETというイベントが開催されます。
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こちらも毎年、素敵な名古屋に出会える場となっています。

ぜひ、あなたのまだ知らないテレビ塔に会いに行ってみてください。

 

文字と路上観察が出逢う夜 – よきかな商店街

以前もブログで紹介した、まちあるきを文字で楽しむ本「まちの文字図鑑 よきかなひらがな」。

その出版を記念し、去る2016年8月27日、「よきかな商店街」というトークイベントが開催されました。
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著者の松村大輔さんに加え、ゲストは八画文化会館の石川春菜編集長・酒井竜次さん。

八画文化会館とは、「終末観光」と銘打ち、日本各地の変わったスポットを紹介し続ける雑誌出版社。

八画文化会館 : 廃墟や珍スポットなど、日本各地の奇妙なモノを発見するインディーズ出版社、八画出版部

名古屋を代表する本屋さん、ちくさ正文館で創刊号を手にとって以来、毎号の愛読者なのです。

これはぜひとも行かなければ…! ということで、イベントに参加してきました。

 

会場は京都の本屋・誠光社さん。

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夜の19時、なんとも風情のある路地の一角で、イベントはスタート。

対談形式で、それぞれが撮られた商店街などの文字(ロゴタイプ)を鑑賞するというスタイルです。

 

さっそく松村さんから、フォントとロゴの違いについて解説される一幕も。

 

そのお店のためだけに、その看板で使われる文字だけをデザインしたのがロゴ。だから、基本は一点もの。

フォントは、いろいろな用途に使えるように一通りの文字を揃えているので、同じフォントで作られた看板をあちこちで見ることができます。

 

このブログも成り行き上、まちの文字に関する記事カテゴリを「フォント」にしていますが、そこはご容赦ください(笑)

 

何故か味のある文字が多いクリーニング美容室

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そのお店の業態や店名にぴったりのデザインをしたのが、どんぴしゃタイポ

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商店街の入口にある、栄光のアーチ

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地元・名古屋では定番ネタ、「車道」と書いて「くるまみち」と読む地名。

 

さらに、バーやスナックの集合看板・スナック団体戦など、まちあるきをより楽しめる概念の数々がつぎつぎと紹介されていきます。

少し時間をオーバーして、惜しむらくもイベントは終了。

 

しかし、本当のお楽しみはここから!

イベント終了後、著者の松村さんや八画文化会館のお二人にご挨拶。

本に「よきかなひらがな」のスタンプも押させていただきました。

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お話をしていると、なんとその場にいた参加者の方とともに、二次会(懇親会?)にお誘いいただけることに。

 

参加者にも、Twitterやサイトなどで、いろんな活動をされている方が多くいて、自然とお互いに自分の撮った写真を見せ合う流れに。

路上観察学、文字、フォントなど、少しずつ視点が違いつつ、同じものを見て、楽しむことができる。

そんな方々が「よきかな商店街」というイベントをきっかけとして一堂に会する。

きっと一生思い出に残る、刺激的な一夜でした。

著者の方々、出版の大福書林さん、そして参加者のみなさん、ありがとうございました!

 

と、ここでお礼がわりに、わたしの視点で、京都で見つけた文字を載せようかと思ったのですが、あまりに長くなりすぎるので別記事にします(^^;

かわりに、その場でお見せできなかった(京都以外で撮った)お気に入りの写真を。

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丸ゴシックで組まれた「カナモノ」と、「の」を丸く囲む角ゴシックの「カ」。

まさに、イイカナとよきかなの夢のコラボレーション。

 

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ロマンチック美容室、そして「シグ」のリガチャ(合字)。

 

 

セミナーと懇親会の効用 – 復習するは我にあり

セミナー、あるいは勉強会・研究会などの名前だったりしますが、世の中にはさまざまな学びの場があります。

せっかくそのような場に参加するのであれば、学んだことを少しでも多く覚えて、役立たせたいもの。
そこで今回は、その視点から、セミナー後に開かれる懇親会の効用を考えます。

 

多くのセミナーの申し込み画面で、終了後の懇親会に「参加する」・「参加しない」の選択を迫られます。

内向型の人は、もうここで悩んでしまいます。

懇親会というのは、セミナーにあまり参加したことが無い場合、ハードルが高いものに感じられます。
参加者一覧がわからないシステムの場合、知り合いがいないかもしれないとよけい不安になります。

むしろ、それを逆手にとって、知り合いを増やすきっかけにするという考え方もあります。

人見知りの処世術〜勉強会に初めて参加する前に知っておきたい4つのポイント〜

 

といいつつ、ここではまた別の視点を取り入れてみます。

それは、懇親会を、いわばそのセミナーの復習だと思うことです。

人間というのは、一度にたくさんのことを学んでも、どうしても時間が経てば忘れてしまうもの。
時間をおいて復習することで、その記憶を定着させることができます。

懇親会の場では、主催や講師の方も、自分といっしょに学んだ仲間もいます。

普通の飲み会とは違い、やはり当日に学んだことが話題の中心になることが多いでしょう。

つまり、自然にセミナーの復習ができてしまうという効用があるのです。

内向型であれば、無理に自分から話そうとしなくても、相手の話を引き出すことに徹しようと思っても良いと思います。
その意味で、セミナーから帰ったら、すぐ学んだことを実践したい! ひとりでできる! という方は、懇親会に出る必要性は薄いかもしれません。

けれど、自分だけでなく、複数の視点で復習できるというのも、懇親会の大きなメリットだと感じます。

実際にわたしの体験では、他の参加者の会話から、自分がうっかり聞きそびれてしまったことを拾い出せることがあります。
あるいは、講師の方からも、話しそびれてしまったこと、セミナーという形では言いにくい裏話的なことも聞けたりします。

そういう場がうまく形成されているセミナーであれば、やはり参加して良かったと思うし、続けて参加したくなります。
名古屋ライフハック研究会は、その点でオススメです。

 

もちろん、懇親会で飲み過ぎて、次の日になったら話の内容をすっかり忘れている…ということのないようにご用心(笑)

そもそも一日経ったら、さらに多くのことを忘れてしまいます。

そこからまた学んだことを復習し、ひとつでも活かせるようになるかどうかは、自分自身の心がけ次第です。

I(アイ)を知り、愛を知る – 野望の会 in 名古屋 feat.cotola 〜どえりゃー魅力がだだ漏れとる!編〜

今回は、2016年7月2日に開催された「野望の会 in 名古屋 feat.cotola 〜どえりゃー魅力がだだ漏れとる!編〜」に参加しての感想を。

講師は、プロフェッショナルコーチ・大下千恵さん。

ただし、野望の会というのは、講師の話を聞くスタイルではなく、参加者自身がたがいの野望を語り、聞くというもの。
詳しくは、cotola(現・イベトラ)を主催するみやさんのサイト・みやの宝箱をご参照ください。

みやさんは、実はわたしがブログをはじめるきっかけをくれたり、人生を変えるほど影響を受けているといっても過言ではない、尊敬している人なのです。
そんなみやさんが推す「野望の会」が名古屋で開催されるとあって、告知があったその日に、真っ先に申し込みました(^^)

 

そんな野望の会。結論から言って、今までに経験したことのない楽しさ・喜びを感じることができました。

4人ほどのグループに分かれて、一人3分間、自分の野望を語る。他の人(テーブルメイツというのだそう)は、その話を全力で受け止め、感じたことをカードから選ぶ。

テーブルメイツは、あえて知り合いが固まらないようにグループ分けされたとのことですが、ほぼ初対面の相手に対して話をするのは、ほんらいわたしのような内向型の人間には難しいこと。

けれど、野望の会では、ルールの力を強制的に借りることで、壁を破ることができます。

最初と最後で、打ち解け感がまるで違うと言われたのが印象的でした。

一回のセミナーでここまで打ち解けられることはなかなかないので、内向型人間にとってもオススメできる会だと思います。

 

わたしのグループでは、なにげなく発した言葉から「愛」というカードが選ばれて盛り上がる一幕も。

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話をして、フィードバックをもらうことで、いままで気づかなかった内面にふれることができます。

自分のことを知ること。

愛を知ること。

うれしさで感極まり、人前で思わず泣きそうになってしまいました。

最後は、テーブルメイツから一枚ずつカードを贈られます。
わたしがいただいたのは、こちらのカード。

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とくに、いままで自信というものがあまりもてなかったので、自信のカードをもらったことが意外でもあり、うれしくもあり。

主催者のみなさんと、テーブルメイツのみなさんに感謝を。

おまけ。

会場となった国際センターのロゴ。なかなかかわいいです(^^)

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楽しい「独学」のすすめ – 知的トレーニングの技術

さいきん、「学ぶこと」が楽しい。

もともと好きだったものを、もっと深く学んだり。
あまり知らなかったことを、新しく勉強したり。

そして、それをブログにまとめる間にも、さらに多くの気づきを得られます。

 

同じように、学ぶことに楽しみを見いだしている人はもちろん。

そうでない人も、ぜひ一読をおすすめしたい一冊。

 

完全独習版と銘打たれている通り、この一冊で独学のために必要なことが詰まっています。

本文は大きく準備編・実践編に分かれます。

準備編は、人生においてどのような「知的プラン」をたてるかという立志術にはじまり、どのように学ぶためのやる気を出すかなど、基礎テクニックを解説。

実践編は、知的生産を「読み」「考え」「書く」という3ステップにわけ、それぞれ読書術、思考術、執筆術として解説。

 

全部は解説できないので、それぞれ印象に残った文章を引用しておきます。

 

「読む」とは、本という客観(活字)とぼくらの主観(言葉)との合成物をつくること

本を読みすすめていくことで、写本のように、頭の中にもう一冊の本ができあがる。

でも、それは、もとの本とまったく同じではない。
それまでに読んだ他の本の記憶や、経験などと混ざって、自分だけの新しい一冊になる。

本を読むという行為の醍醐味が凝縮されている一文です。

 

文章は線である

頭の中の思考は、ときとして立体のように複雑なもの。
紙の上でそれをまとめるときは、たとえばマインドマップのように面的に表すことで、わかりやすくなります。
けれど、文章でそれを表そうと思ったときは、どうしても線型で、順序立てて語らないといけない。

だからこそ、その順序をしっかりと構成することが、文章表現の肝になります。

文章を書くことを苦手にしている人は、ぜひ、このことを頭に置いてほしいと思います。

たとえば、どうしても伝えたいことを付箋に書き出し、それを並び替えて、わかりやすい構成を組み立てます。
それがそのまま文章の柱になるので、それをさらに細かく分けて…と進めていくことで、目次が完成します。

 

浪費こそが、人生の価値と意味とを生産する

本書の最後のあたりに結論のように書かれているので、これだけを取り上げても理解されなさそうですが(笑)
仕事だから、必要だから考えるのではなく、考えることそれ自体を楽しむ、それが思考の浪費。
最後に、本書の来歴について。

底本は1980年の発行。パソコンも普及していない、インターネットもない時代ですが、基本的な考え方は現代でも通用します。
もちろん、デジタルツールの発達によって、情報の探索といった敷居は飛躍的に低くなりました。

2015年の文庫版あとがきでは、今の時代だからこそ、独学の条件がますます整ってきたと書かれています。

 

そして、独学は、けっしてひとりで学ぶことだけにとどまるものではありません。

準備編・知的交流術の章では、自分とは異なる分野の友人をつくる(知的分業)、あるいは同学の士で協力し合う(知的協業)ということが書かれています。
さらに、よき師を選ぶ、ということも。

 

このあたりも、現代の日本は良い環境に置かれています。

あとがきにも触れられているとおり、「街をキャンパスに」をキャッチフレーズとした特定非営利活動法人・シブヤ大学をはじめとした学びの場が全国にあります。

大ナゴヤ大学は、わたしも何度も生徒として参加しています!

ほかにも、ネットではさまざまな勉強会を探すことができます。

わたしがブログをはじめたのも、このような良き師にめぐり会えたからこそ(^^)

 

ぜひ、自分だけの楽しい独学のやりかたを見つけてみてください。