フォントワークスのmojimoがiPhone・iPad向けに正式リリース

2020(令和2)年8月5日、フォントワークスのフォントがiPadでも – mojimo-select iPad β版でお伝えしたフォントワークス mojimo の正式アプリがリリースされました。

mojimoについては今までの記事をご覧ください。

iPad/iPhone向け日本語フォントアプリ「mojimo」提供開始、第1弾として、1書体無料の「mojimo-free」などが登場 | Fontworks

フォントワークスは、iPad/iPhone向け向けフォントアプリ「mojimo」をApp Store上で提供開始しました。 第1弾として、筑紫アンティーク丸ゴシック Betaが無料で使える「mojimo-free」と26書体から3書体を選択できる「mojimo-select」をアプリ内でご利用いただけます。 …

カスタムフォントに対応したiOS13以降のiPhone・iPad(と、おそらくiPod touchも)が対象です。

26書体から3つのフォントを選んで120円/30日で使える「mojimo-select for iOS」が8/9現在の主なフォントパックですが、1書体が無料で使える「mojimo-free」のライセンスも無料で購入できます(変な表現ですが、アプリ内課金の仕組み上「購入」となるようです)。

Apple ID のパスワードを入力して購入するとライブラリの〈購入済みフォント〉に筑紫アンティーク丸ゴシック Betaが表示されます。

そのまま、アプリからフォントをダウンロードすることで使えるようになります。

筑紫アンティーク丸ゴシックは2020年秋に正式リリース予定の新しい筑紫書体で、Macに搭載されている筑紫A丸ゴシック・B丸ゴシックよりも、さらに進化した曲線美が楽しめます。

迷わず使いわけたい! 筑紫A丸ゴシック・筑紫B丸ゴシック

 


「扉」や「旅」といった漢字に注目。ひたすら丸いですね…!

そんな筑紫A丸ゴシック・B丸ゴシックをはじめとする既存の筑紫書体も、もちろん「mojimo-select for iOS」のラインナップにあります。

購入のライセンスはApple IDごとに管理されているので、iPadで購入したフォントはiPhoneでも「購入の復元」を行うだけで使えます。

(まだ試せていませんが、おそらく30日後に一度購入を終了し、また別のフォントを購入することもできるはず)

 

mojimoで、良きフォント生活を!

 

フォントワークスのフォントがiPadでも – mojimo-select iPad β版

フォントワークスが提供するフォントサービス mojimo は、「ちょうどいい」文字を低価格で使えるのが魅力です。

2020年4月1日、そのコンセプトをさらに推しすすめたiPad専用サービス mojimo-select (β) が発表されました。

2020年8月9日追記:iPhone・iPad向けに正式リリースされました。以下の記事は古い内容です。

mojimo-select – iPad/iPhoneで使えるスタンダードなフォントパック

フォントを選んで、もっと伝える! iPad/iPhoneで使えるスタンダードなフォントパック iPadやiPhoneで写真の加工をしたり、ドキュメントを作ったり、マンガやイラスト、映像作品を作ったり。そんなとき「もっと好きな文字が使えたらな」と思いませんか? …

iPad は2019年リリースのiPadOS(iOS 13)から、パソコンと同じように好きなフォントをインストールできる〈カスタムフォント〉という仕組みが搭載されています。

正式版ではこの仕組みを使ったアプリが提供されるそうで、β版の段階では少しインストールの手間が増えますが、カスタムフォントに対応したアプリでフォントワークスのフォントを使えるようになります。

9月1日までは、入会金なしでふたつのフォントを無料でインストールすることができます。

既にmojimo会員なら会員ページにログインして、mojimo-select iPad 契約の追加を行います。

また、同じく「mojimo-manga iPad」「mojimo-live iPad」のβ版も公開されていて、同時に複数契約することもできるようです。

 

mojimo-select では「スキップ」や「ハミング」など、mojimo-mangaには含まれないフォントも加わった82書体がラインナップされています。

一度選択すると、β版の期間が終わるまで変更することができないので、じっくり考えて選んだ方が良さそうです。正式版では追加料金がかかったとしても利用期間が柔軟になると嬉しく思います。

わたしは mojimo-manga にもある筑紫Aオールド明朝を思わず選んでしまったのですが、その話は後ほど。

フォントを選んだら、iPadのSafariで会員ページを開いてインストールを行います。

「このWebサイトは構成プロファイルをダウンロードしようとしています。許可しますか?」のダイアログが出たら「許可」をタップします。

iPadの設定アプリを開くと〈FOT-***〉という名前のプロファイルが追加されているので、さらにそれをタップしてフォントをインストールしていきます。

プロファイルが未署名という警告が出ますが、mojimoとフォントワークスを信頼して続行します。

もし問題が起こった場合は、同じ設定の画面からプロファイルを削除することもできます。

これでフォントが追加されました。

実際にカスタムフォントに対応したアプリでフォント選択画面を開くと、「F」のところにmojimoのフォントが増えています。

今回は縦書きやルビの設定もできるTatePadを使ってみました。ちなみに、同じ作者からフリーフォントをインストールできるFontInstallというアプリもリリースされています。

ことしの正月に思いついた短歌を「スキップ」で詠んでみました。

この歌は「子」がポイントなので、縦棒がカーブを描くフォントが似合います。「ね」の左上もネズミのしっぽみたいでかわいいですね。

筑紫Aオールド明朝にすると縦棒がまっすぐで、意外にかっちりした印象です。のちにリリースされた筑紫ヴィンテージ明朝で組んだら、より味わいが出たかもしれません。

 

このように創作の幅をより広げてくれる mojimo-select iPad、正式リリースが楽しみです。

 

フォントワークスの年間定額フォントサービス mojimoに、kirei・kawaii・oishiiの3パックが追加

以前「凪の渡し場」では、フォントワークスの新しい年間定額フォントサービス mojimo manga を取り上げました。

 

mojimo manga(以下manga)は「第1弾」と銘打たれていたので、さらなるラインナップのフォントパックが登場することを期待していましたが、8/28から新しく、3パックのサービスが開始されています。

少し紹介が遅くなってしまいましたが、今回はこちらのサービスを比較してみます。

 

新しいパックは kirei・kawaii・oishiiの3種類。

契約方法やインストール方法は、manga と同様のため割愛します。

既に契約中の場合、mojimo会員ページにログイン後、【ご契約情報】>【契約の追加】で追加を行うことができます。

会員トップページからの導線が少しわかりにくいのでご注意ください。

 

使用許諾も manga と同じですが、kirei・kawaii・oishii では法人契約も可能なことが大きな相違点です。

もちろん、インストールできるフォントも異なります。

manga は36書体で年間3,600円、kirei・kawaii・oishiiはそれぞれ8種類で年間1,200円と、1フォントあたりの価格は少し高くなっていますが、総額は安くなっているのがポイントです。使いたいフォントによっては、むしろmangaよりお得に感じる人もいるかもしれません。

では、実際にどんなフォントがインストールされるのか、公式サイトでは別ページになっていてわかりにくいので一覧表を作成してみました。

PDF版

※アンチックセザンヌは、漢字のセザンヌにアンチック体のひらがな・カタカナを組み合わせたフォントですが、便宜上ゴシック体に入れています。

 

比較表をながめてみると、いろいろ興味深いことに気づきます。

フォント名のあとにMとかDとあるのはウェイト(文字の太さ)を表すものです。

本来、それぞれのフォントはウェイト別に複数の種類が用意されていて、それを全部収録してひとつのフォントになるのですが、mojimoでは各パックによって1,2種類のウェイトをうまく分散収録していることがわかります。

kireiの特徴

「綺麗」と言うだけあって、筑紫書体を中心とした明朝体フォントが充実しています。

「クレー」は硬筆フォントで、筑紫A丸ゴシックとともにmacOSにも搭載されているので、Macユーザがkireiを検討する場合は「筑紫明朝が年間1,200円で使える!」と考えたときにお買い得と思えるかどうか、でしょうか。

小説などの文章を組む場合には、とても重宝すると思います。

 

kawaii の特徴

ゴシック体・丸ゴシック体を揃えつつ、デザイン書体らしさも備えた「スキップ」「ハミング」といったフォントも含んでいて、使いどころがありそうです。

mojimo-kawaii|提供書体一覧|mojimo

mojimoは特定の用途ごとに最適な書体をセレクトし、年間定額制で提供します。

ちなみにサンプル文が kirei・kawaii・oishiiで別の文になっていて面白いです(笑)。

 

oishiiの特徴

筑紫書体の中でもとりわけ特徴のあるデザインの筑紫Cオールド明朝、筑紫アンティークLゴなど、各カテゴリのフォントがバランスよく収録されています。

迷わず使いわけたい! 筑紫A丸ゴシック・筑紫B丸ゴシックでは、ちょうどAランチとBランチのどっちを食べるか、という例で両者の違いを説明しましたが、kireiやkawaiiでは筑紫A丸ゴシック、oishiiは筑紫B丸ゴシックが搭載されているということは、フォントワークス公式にはBのほうが美味しい、ということでしょうか(笑)。

 

mangaの特徴

最初に、1フォントあたりの価格は少し高いと書きましたが、実はmangaに収録されているフォントの多くは、比較表で省略した明朝体・ゴシック体以外のデザイン書体です。

あくまでマンガを描かないわたしが半年使ってみた感想としては、これらのフォントは使いどころが限定されるため、もう少し明朝体・ゴシック体のラインナップが充実していたら、と思うこともありました。

そこに、今回の3パックが追加されたというのは、ある意味狙い通りかもしれません。

それぞれのパックで、絶妙に使いたいフォントがあり、どれを契約しようか、いっそ全部契約しても値段はmangaと同じか…と、悩ましいmojimo新パックでした。

 

 

フォントワークスの mojimo manga を導入して、あのフォントを使う

前回の記事で、フォントワークスの新しい定額フォントサービス mojimo をご紹介しました。

第1弾となる mojimo manga は、あのマンガ、アニメのフォント36種類が年間3,600円(税抜)で使えるという、非常に魅力的なサービスです。

(前回、1フォントあたりの価格計算が盛大に間違っていました。訂正してお詫びします)

 

今回は、mojimo manga の契約から、実際にフォントを使うまでの流れを解説してみます。(以下、2018/03/01現在の情報です)

 

最初に動作環境の注意点です。

今のところ、mojimo manga の動作環境は Mac OS X 10.6.8以降、Windows 7 Service Pack 1以降です。

フォントのインストールには Mac・Windows 用の専用アプリ(mojimoスタートキット)のインストールが必要で、1契約につき同時に1台のPCでしか使えません。

他のPCにフォントをコピーしたり、iPhone、Android等のスマートフォンやタブレット端末で使ったりすることはできないので、契約する前に、ご自身の環境をご確認ください。

 

さて、実際に契約する決心がついたら、mojimo manga 公式サイトから、「新規お申込み」をクリックします。

メールアドレスを入力すると、仮登録のURLがメールで送られてきます。

そのURLから、住所、氏名、クレジットカード番号など必要事項を入力していきます。

契約内容は、現在のところ「mojimo manga」1年契約のみ。今後ラインナップが増えていくと思われます。

クーポンコードを入力する画面がありますが、たとえば pixiv プレミアムユーザーであれば、pixivのマイページから年間3,000円で契約できるクーポンコードが発行できるようです。

他にもマンガ、アニメ関係でクーポンコードを発行しているところがあるかもしれないので、先にご自身の契約しているサービスなどを確認してみると良いでしょう。

 

登録が無事完了すれば、 mojimo アプリのインストールキーが発行されます。

フォントを利用したいPCからマイページにアクセスして、アプリをインストールします。

Mac版とWindows版が用意されているので、ご自身のPC環境に合ったものをダウンロードしましょう。

こちらはMac版の画面。一般的なアプリのインストール画面に従って、アプリとフォントのインストールが行われます。

途中でインストールキーを聞かれたら、コピー&ペーストで入力します。

 

インストールが終わると、自動でアプリが常駐します。

最初に、一契約につき一台のPCでしか使えないと書きましたが、PCを買い換えるときは、まず使っていたPCで「このPCでの利用を無効にする…」を選択してからアンインストールし、新しいPCでアプリを再インストールすれば良いようです。

 

「フォントの同期…」をクリックすれば、OSのフォント一覧に表示され、どのアプリからでも使えるようになります。

フォント名の先頭には、フォントワークスを表す「FOT-」がつくので、選ぶときも迷わなくてすみますね。

(EVA-マティスは先にインストールしていたもの)

 

これで、あのフォントも使い放題です。

つまりはこういうことです!(笑)

「キルラキル」で有名になった「ラグランパンチ」です。

 

個人イベントのPOPなどにも使えそうですね。

こちらは「おそ松さん」などでも使用例があるベビポップ

幅広いデザイン書体が揃っているので、雰囲気を考えて使ってみると、フォントを選ぶのが楽しくなります。

好きな作品で使われているから。

気になるデザインだから。

どんな入口からであっても、それぞれにフォントを楽しむ人が増えるといいなと思います。

 

あのマンガ、あのアニメのフォントが使える – フォントワークスの「ちょうどいい」年間定額フォントサービス mojimo

このブログ〈凪の渡し場〉では、まちなかのポスターや、本の表紙などでよく使われる、さまざまなフォントを紹介してきました。

そんなフォントを自分でも使いたい! と思ったときは、フォントメーカーが提供している年間定額制のフォントサービスを利用するのが便利です。

モリサワのMORISAWA PASSPORT、フォントワークスのLETSなど、日本語、欧文をはじめ多数のフォントを使えるサービスが存在します。

でも、これらのサービス、お値段は一年あたり数万円から。

個人でこれを使おうと思うと、ちょっと手が出しにくい、という人が多いのではないでしょうか。

ところが、2018年3月1日、いままでの常識を覆すようなサービスがフォントワークスから登場しました。

mojimo-manga – あのマンガの、あのアニメの、あのフォントが使える!

あのマンガの、あのアニメの、あのフォントが使える! アニメやコミックなどで見かけない日はない、Fontworksの書体たち。 デザイナー・イラストレーターの方をはじめ、趣味で創作活動を行っている方、 同人誌を制作されている方に最適な書体をセレクト。 36書体が、定額制で自由に使えます。 『新世紀エヴァンゲリオン』のタイトルカットなどで特徴的に使用され大反響を呼んで以来、 …

mojimo は「ちょうどいい文字をちょうどいい価格で」をコンセプトに、用途ごとに提供するフォントの数を絞ることで、低価格のフォントサービスを実現しようというものだそうです。

たとえて言うなら、スカパー!の多チャンネル放送サービスで、見たいジャンルだけのパック契約をするような感覚でしょうか。

第一弾の「mojimo manga」は、フォントワークスの強みでもある、マンガやアニメ作品で良く使われる36のフォントを提供しています。

「新世紀エヴァンゲリオン」で有名になったマティスや、まちなかでその文字を見ない日はないといっていい筑紫書体シリーズなど、リストを見るだけでも垂涎ものです。

最適な書体・価格で提供するフォントサービス「mojimo」をスタート シリーズ第一弾は同人誌制作を応援する、アニメやコミックに最適な「mojimo-manga」を提供|お知らせ|mojimo

フォントワークス株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長CEO:原田 愛、以下「フォントワークス」)は、特定の用途やシーン、利用者に最適な書体・価格でご提供する、新しいフォントサービス「mojimo(モジモ)」をスタートし、2018年3月1日(木)より、第一弾の製品として、アニメやコミックに最適な書体をセレクトした「mojimo-manga(モジモマンガ)」 の提供を開始します。 …

これでお値段は、なんと年間3600円!

本家のLETSと比較してみましょう。

入会金 年会費 日本語フォント数 欧文フォント数 (日本語1フォントあたりの価格)
LETS 30,000円 36,000円
*3年契約で割引あり
525書体 5723書体 69円
mojimo manga 0円 3,600円 36書体 0書体 100円

サービス内容は2018/03/01現在、価格は税抜。

LETSには日本語・欧文以外の各国語フォントなども多数登録されていますが、日本語1フォントあたりの価格だけで単純計算しても、お得感はそのままに、トータルの値段を抑えたのがmojimoということでしょうか。

(2018/03/04:1フォントあたりの価格計算が盛大に間違っていたので修正しました)
(2020/12/31:mojimoでは各フォントで使えるウェイトのバリエーションが少ないという違いもあります)

なお、フォントを使える範囲である使用許諾が若干異なるようなのでご注意ください。

LETSとの主な違いは、ゲームやアプリに用いることはNGのようです。印刷物や、Webサイトに画像として表示することはどちらもOKです。

mojimo manga はまさに同人誌を作る人をターゲットにしているようですが、趣味で自主サークル用のパンフレット・POPなどを作りたい、という用途にもうってつけだと思います。

あまりに魅力的だったので、さっそく契約してみました。

どんなことに使おうか、いまから楽しみです。

契約までの流れは、次回の記事でご紹介します。

もっと身近に定額フォントサービスを使える mojimo 、今後の展開も楽しみです。