今回は、明朝体のお話。
ヒラギノ明朝という名前は、Mac(OS X)やiPhone(iOS)にも標準で入っているフォントなので、聞き覚えのある方も多いと思います。
広告や街中でもよく使われる、スタンダードなフォントです。
とはいっても。
ほかの明朝体と、どう違うん? どうやって見分けたらいいの? と思うかもしれません。
明朝体の特徴は、横棒の右端の「ウロコ」。
ヒラギノ明朝の特徴は、そのウロコが大きいことに加え、その反対側にもあります。
左端をぐぐっと拡大していくと、トゲのような▶が見えてきます。このトゲを見つけたらヒラギノ明朝だ! と思って、まず間違いない。
ヒラギノフォントを販売しているのは、旧・大日本スクリーン、いまは「SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ」という長い名前の会社です。
でも、フォント自体を作ったのは字游工房という会社。
「もじ部」という本によると、ヒラギノ明朝を作った当初は、今のようにコンピュータ上で使われることを想定していなかったそうです。
デザイナーの方も、できあがってから見た時に「とげとげしい」という印象をもったのだとか。
字游工房からは、のちに「時代小説が組めるような明朝体」をキーワードとした、游明朝体というフォントもリリースされています。
游明朝体は、ヒラギノ明朝に比べると横棒の両端がなめらかになっていて、優しい印象を持ちます。
游明朝体は、最近のMacや、Windows にも搭載されています。
時代小説を組める明朝体が、ほとんどのパソコン上で使えるというのも面白いですね。
おまけ。なんとヒラギノフォントはAmazonでも売っています。
Windows で、どうしても游明朝体じゃなくてヒラギノ明朝が使いたい! という方もどうぞ(笑)
匿名
2018年8月4日 at 09:10花