一日の中で、あまり良くないことが続くと、それが小さなことでも気に病んでしまうことがあります。
初めて逢った人と、うまく話せなかった。
機械の調子が悪くて、思った操作ができない。
帰りの電車で、空いている席がない…。
そんな小さなつまずきが続くと、まるですべてが自分のせいで、自分が世の中から拒絶されているように感じてしまいます。
けっして大げさではなく、刺激に敏感すぎる人(HSP)なら、そう思うことはめずらしくありません。
でも、大丈夫。
そういうときの対処法を知っておくことで、気持ちを切り替えることができます。
プラスの感情を思い出す
悪いことばかりが続くといっても、けっして一日中そんなことばかりではないはず。
ささいなことでも、嬉しいと感じたシーンを思い出してみましょう。
ちなみに、よく「良かったこと」を探す、と表現されることが多いですが、『「敏感すぎる自分」を好きになれる本』では、「感情」や「感覚」は「思考」に大きな影響力を持っていると書かれています。
つまり、悪い感情に支配されているときは、既に冷静な「思考」ができていない状態。
そんなときだからこそ、「良かったこと」を探すというより、「良かった感情」をなんとかすくいだすというイメージのほうが適切だと思います。
パワーアップアイテムに頼る
良かった感情をとっさに思い出すのが難しければ、好きな音楽、家族やペット(好きな動物)の写真など、すぐに良い感情を引き出せるものに頼ることも有効です。
「スーパーベターになろう!」という本では、パワーアップアイテムという表現をされています。
あらかじめ、自分にとってのパワーアップアイテムを手帳やスマートフォンにリストアップしておきましょう。
ポケットに飴ちゃんをしのばせる大阪のおばちゃん、好きなキャラのマスコットや缶バッジをカバンにくっつける女子高生、そういうのも立派なパワーアップアイテムの使い方。
点数をつける
ある程度冷静になれたら、思考を切り替えるという対処法も有効になります。
その日の悪かったこと、良かったことを0〜10点の間で点数化してみましょう。あくまで「自分にとって」の数値でかまいません。
本当によくないことがあったのであれば、ちゃんと悲しむ、怒るといったことも必要でしょう。
冷静に数値化することで、振り回されることがなくなります。
また、自分はこういうことがあると、どのくらい落ち込むのか、といったことがわかってくれば、対処も立てやすくなります。
「自分のせいではない」と客観的に分析する
人間の思考のクセとして、悪いことが続くと、本来は存在しない因果関係を描き出し、何もかも自分が悪いと思ってしまいます。
けれど、ひとつひとつ分析してみれば、すべてが自分のせいばかりとは限りません。
空があんなに青いのも、ポストが赤いのも、あなたのせいではありません。
責任転嫁という言葉はあまり良い印象を持たれないかもしれませんが、明らかに自分に責任のないことまで背負い込むことはないのです。
自分自身、昔から良くないことがあると引きずってしまうことが多い性格でした。
それでも、むしろそれをネタにブログを書こうと思えるまでになれたのは、その対処法を教えてくれた人と本のおかげ。
どうか、同じように悩む人の生きづらさがすこしでも解消されますように。