テレビや本などで、ニュースをわかりやすく解説することで知られるジャーナリストの池上彰さん。
そんな池上さんが、ある番組で「話題になっている言葉やことがらについて、つねにどう説明するか考える癖をつけている」ということを言っていたのです。
これを聞いて、いわゆる池上解説の秘訣に触れた気がしました。
人に説明するということは、想像する以上に難しいこと。
たとえ自分がよく知っていると思っていたことでも、それを何も知らない人に説明しようと思うと、とたんに言葉が出なくなります。
細部の知識があいまいだったり、専門用語を使わずに伝えることができなかったり。
つまり、どう説明するか考えることで、そのことについてより深い知識を得ることにつながっていきます。
このブログでもまさにそう。
「明朝体」とか「ゴシック体」というのはそもそもどんなものなのか。
説明の言葉を自分で探すことで、自分もフォントに対する知識を深めることができています。
同じように、あなたが自分の好きなことを紹介するなら、と考えてみてください。
ブログやTwitterなどのSNSアカウントをもっている方なら、実際に書くつもりで。
あるいは、家族や友人に対して説明するつもりで。
特定の相手を思い浮かべた場合、その人ならどういうふうに説明すれば興味をもってもらえるか、という視点も生まれます。
さらに、あえてちょっと変わった(ひねくれた)言い方で説明するなら…と考えていけば、もうそれだけでひとつの芸にもなりえます。
筒井康隆という作家が、そういうの好きですね(笑)
考えるほど面白さが生まれる、「説明する」習慣のお話でした。
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