好きのきもちのキャッチボール

好きのきもちのキャッチボール

あなたには、好きなこと、偏愛しているものがあるでしょうか。

そしてそれを、他人に公言できるでしょうか。

 

とりわけ内向型人間にとっては、自分の「好き」をはっきり口に出すことに、ためらうことも多いでしょう。

 

自身の好きなことが、相手に受け入れられなかったらどうしよう。

他人と違った趣味、嗜好をもっていることで、変に思われないだろうか。

 

そうやって考えすぎてしまったり。

 

あるいは、自分の好きなことなのだから、他人に理解してもらわなくてもかまわない。

そういう考え方も、いいと思います。

 

でも。

 

自分がなにかを好きだと公言することで、そのことばに共感してくれる人がいたり。

いつのまにか、興味や関心の近い人が、まわりに集まってきたり。

そうやって、ひとりだけでは見えなかった、新しい世界が広がっていくこともあります。

 

それはまるで、好きというきもちをことばに載せた、キャッチボールのようなもの。

 

キャッチボールというのは、考えてみればふしぎなことばです。

現象としては、ふたり、あるいはそれ以上でのボールの投げあい。

だから、最初は必ず、誰かがボールを投げるところからはじまります。

けれど、視点はあくまで投げ手(ピッチャー)ではなく、受け手(キャッチャー)にあります。

 

ピッチボールではなく、キャッチボールである理由。

それは、お互い、相手がちゃんと受けとめられるように、ということを考えてボールを投げるからかもしれません。

 

わたしの好きなきもち。

それは、相手にちゃんと届くだろうか。届いたらいいな。

不安と期待が入り混じりながら、それでも思い切ってことばに出してみましょう。

 

あなたの好きなきもち。

わたしの世界を、もっともっと広げてくれるかもしれないもの。

自分とは違う視点をもっていても、しっかりと受けとめましょう。

 

Published by mizuho

文字遣い/探索士 ——夕霧に包まれ消えゆく島の名を知る術も無し凪の私は

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