さまざまな種類がある日本語フォント。それらは、大きくふたつにわけられます。
ひとつは、明朝体やゴシック体のように、昔から使われてきた、決まった型のあるもの。
長い時間をかけて洗練されてきたその型は、日本語がわかる人なら誰でも読みやすく、安心感を与えます。
小説の本文に明朝体が使われたり、駅の看板にゴシック体が使われたりするのも、その安心感ならでは。
行書体や草書体などのフォントも、いまの時代の人には見慣れないかもしれませんが、伝統的に使われてきたという点では同じ系統に属します。
もうひとつは、そんな型にとらわれず、作り手の個性を自由に発揮したような、いわゆるデザイン書体。
本文として使うと読みにくくなってしまいますが、見出しやタイトルなどに使えば、効果的に想いを伝えることができます。
そのひとつが、この記事の見出しでも使っている、すずむしフォント。
すずむし | 書体見本 | モリサワのフォント
「すずむし」は、モリサワ「タイプデザインコンペティション 2012」和文部門でモリサワ賞 …
たっぷりの墨を含んだ筆で書いたようなデザイン。
くりくりっとした曲線、丸明オールド以上にまるまるとしたウロコの直線が、ダイナミックでかわいらしい。
最近見かけた使用例を、いくつかご紹介しましょう。
愛知淑徳大学の女子大生が、地元の老舗和菓子屋・納屋橋饅頭とコラボして生み出した、野菜の和菓子「やわがし」。
名古屋を流れる堀川を愛する人たちによる、堀川まちづくりの会。
本のタイトルでも。
他にもたくさんあります。
八画文化会館叢書vol.04 公園手帖2 キノコ公園
ちなみに、別の会社から、「きりぎりす」というフォントも発売されていて、一時期混乱していました(笑)
きりぎりすのほうが、ちょっと直線的なデザインとおぼえましょう。
すずむしフォントが気に入った方、モリサワの公式ストアから、ブックマーカー(しおり)も購入できますよ。
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秋の夜長、すずむしフォントの軽やかな音色を感じながらの読書はいかがでしょう。
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