もう一つの丸明朝体、解ミン

丸明オールドは、丸明朝体という新しいカテゴリーのフォントだということをお話ししました。

では、丸明オールド以外に丸明朝体はないのか?

もちろん、あります。
その代表選手が、今回ご紹介する「解ミン」。
解ミン 宙 H | 書体見本 | モリサワのフォント

丸明オールドは右端のウロコが丸くなっていたのに対し、解ミンは左端も丸みを帯びているのが見分けるコツです。

また、丸明オールドのひらがなは、明治時代の夏目漱石「吾輩は猫である」の本を参考につくられています。
そこが味ではあるのですが、ちょっと時代がかっているところはあります。

解ミンのひらがなは、もう少し現代的な「解ミン 月」と、レトロな雰囲気を残した「解ミン 宙」との二種類があって、使い分けられるのが特徴。

解ミン 月 R | 書体見本 | モリサワのフォント

モリサワから提供されているので、MORISAWA PASSPORT、TypeSquare などにも含まれていて、ライセンス的にも使いやすい。
このサイトでも、Webフォントで使わせていただいています。

ということで、このフォントも丸明オールドに負けず劣らず、いろいろなところで使われています。

小説でも。


 


デザートや菓子パンでも。

IMG_7720-566 kaimin-uzumaki1

 

スーパーに行けば、驚くほど多くの解ミンが並んでいます。

 

パッケージに解ミンを使ったときと、それ以外のフォントを使ったとき、どれだけ売れ行きが違うのか…。

それは謎ですが、少なくともここに一人、解ミンを見つけたらつい買ってしまう客はいるので、多少の売上アップには貢献しているかもしれません、

 

「かわいい」だけでなく、「おいしそう」と感じさせるフォント、解ミンのご紹介でした。

Published by mizuho

文字遣い/探索士 ——夕霧に包まれ消えゆく島の名を知る術も無し凪の私は

No Comments

Post a Comment