豊橋・水上ビルで、まちの記憶にふれる

ついに会期わずかとなった、あいちトリエンナーレ2016。

今日は、なかなか行く都合がつかなかった豊橋地区を取り上げます。例によって、作品以外の視点多めです。

 

豊橋へは、JR、名鉄、あるいは東海道新幹線で豊橋駅へ。作品会場は駅周辺に集中しています。

とくに印象的なのが、その舞台のひとつである、水上ビル。

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豊橋には何回か訪れているのですが、路面電車の北側エリアしか歩いたことがなく、今回その存在をはじめて知りました。

その名の通り、農業用水路の上に連なるビル群の総称です。

大阪の船場センタービル(高架道路の下につくられたビル)に負けず劣らず、なかなか見られない、めずらしい構造ではないでしょうか。

ビルの1階は商店街になっていて、トリエンナーレ作品と、商店街の看板を同時に楽しむことができます。

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NOWなスナック。

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怪盗のほうのルパンはLupinなので、別の意味があるのか…そしてフォントがMSゴシックに見えるのも気になります。

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健康への Hop Step Jump!

Microsoft Officeで作ったようなクリップアートが、たまらない味を出しています。

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ごく自然に見逃してしまいそうな「はちみつ」ですが、よく考えると一箱でも足りなかったり、順番が入れ替わっていたら読めなくなるわけで、使い手の律儀さを試されているデザインだなぁと。

 

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いろいろと話題になっているらしいラウラ・リマさんの作品(T-04)ですが、鳥たちはどこ吹く風。

それよりも、この渋ビルの風情に注目がいってしまいます。

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ヨルネル・マルティネスさんの作品(T-05)。セメント袋でつくられた雑誌というメディアのかたち。

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海外の日用品のパッケージ。タイプディレクターの小林章さんがつくられたフォントがいくつもありそうです。

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こちらは作品ではないですが、トリエンナーレ公式ガイドブックに載っており、気になっていたヒグラシ珈琲さん。

レトロ喫茶店をメンテナンスして近年オープンされたとのこと。

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いっぽう、こちらは別の会場、開発ビル地下の喫茶店。めずらしい形のリガチャ(合字)。キーコーヒーのステッカーが横向きなのも気になります。

今回は時間が合わず、どちらも行けなかったので、文字通り Try Again、再訪を誓ったのでした。

開発ビルの中も、それはそれは素晴らしい空間。

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あえて作品紹介はひとつだけ。この記事のしめくくりにはぴったりな、岡部昌生さんによるフロッタージュ作品(T-13)、豊橋市のマンホール。

 

記録されることで、まちは人の記憶に残る。

今回のあいちトリエンナーレ全体に通じるテーマを、そこに感じました。

 

Published by mizuho

文字遣い/探索士 ——夕霧に包まれ消えゆく島の名を知る術も無し凪の私は

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