新神戸・神戸まちあるき

今回は、少し前に訪れた神戸のまちあるき記事です。

 

スタートは山陽新幹線、新神戸駅。

まずは、そのすぐ近くにある、竹中大工道具館に向かいます。

竹中大工道具館

日本で唯一の大工道具を展示している博物館。昔の匠の技と心を伝える様々な展覧会や講演会、セミナー、体験教室などを行っています。

昨年のイケフェス大阪で御堂ビル(竹中工務店大阪本店)を見学した際、いただいた招待券の期限が今月末までだったので、ようやく訪れることができました。

 

素敵な和風建築の中に、古代の斧から現代にいたるまでの大工道具、それによって生み出されたものが詰め込まれています。

簡単な木工のワークショップも開かれています。

 

さて、大工道具館を楽しんだあとは、地下鉄の駅まで、新神戸に息づく建物をながめつつ歩きます。

直線的なロゴと、山型の白い窓枠のコントラストがかわいい「山口屋」。

「戸」の横棒がかわいい丸ゴシック。

これは宋朝体?

1972年に山陽新幹線と新神戸駅が開業し、1983年(昭和58年)に土地区画整理事業が完成。その二年後に、神戸市営地下鉄の駅が開業しています。

「新神戸」に刻まれる、昭和の記憶をたどります。

 

「ちゅうい!」というひらがな書きといい、ゆるいイラストといい、注意書きなのになんというかわいさ。

「珈琲が香る街・・・KOBE」(あえて全角)
左端の三色装テン(装飾テント)も注目です。

地下鉄の駅からして、チェックでかわいい。

矢印を白抜きにして地を活かすデザイン。フォントは、あまり自信がないですがマティス新ゴでしょうか。

 

地下鉄で三宮まで。商店街の一角で、NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」とコラボした、神戸別品博覧会が開催されていました。

神戸別品博覧会

神戸の企業×クリエイターが別品を生み出すコラボレーションプロジェクト、神戸別品博覧会

商店街の反対側から出ると、内装からは想像もつかない、こんな建物でした。

 

神戸の街に置かれると、パイロンまでおしゃれに見えてきます。親子で仲良くおでかけしているようです。

 

最後は、JR西日本神戸駅へ。地下鉄のハーバーランド駅、高速神戸駅とも隣接していて、神戸の街に慣れていない身としては、なかなかややこしい。

みなとまちまで歩きます。

ホームセンターコーナンが熱烈歓迎。これもインバウンド需要なのでしょうか。

船のマストとクレーンの相似が美しい。

 

今回のもうひとつの目的、神戸ポートタワーが見えてきました。

実は新神戸駅より歴史が古く、1963年竣工ということですが、赤と白の、編み物のような造型はいまでも新しさを感じます。

 

でも、ちゃんと昭和を感じるところはありました!

上階の展望台への入場料は、おとな700円。

神戸モザイクの観覧車とクレーン。夜景も綺麗でしょうね。

ポートタワー周辺の建物もなかなかおもしろく、探索すると時間を忘れてしまいそうです。

 

まさに、ふるさとあたらしさが交錯する、シン・神戸まちあるきでした。

赤パイロン、青パイロン、黄パイロン – あるいはパイロン色採集

まちを歩いていると、見えていても、見えないものがあります。

まちあるきの楽しみが無限にひろがる – 街角図鑑で紹介したように、そんな見慣れたものを収集して、分類することで、新しい視点が得られます。

 

その代表と言えるのが、この本の表紙にも中心としてデザインされているパイロン

カラーコーンというなまえで呼ばれることが多いですが、これはセフテック株式会社の商標で、ほかにも各社から販売されている、というのも「街角図鑑」ではじめて知りました。

 

それからというもの、まちあるきをしていると、思わずパイロンに目が行くようになってしまいました。

そこで今回は、とりわけパイロンの豊富なカラーバリエーションという視点で楽しんでみようと思います。

この本にも寄稿されている路上園芸学会さんの言葉を借りれば、パイロン色採集。

 

 

赤パイロン

まずは、もっともオーソドックスな赤色のパイロン。

立入禁止の場所や、危険を示すために、安全色としてISOやJISで規格化されていることからも納得がいきます。

といいつつ、ここでは、周囲の風景と、ふしぎな調和を生み出しているものをご紹介しましょう。

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鯉とパイロン。

 

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路上園芸とパイロンのオセロ。

 

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雨の日のパイロン。

こんなふうに反射板のついた、しまパイロンもよく見かけます。

 

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長年の激務に耐え、後進に役割をゆずるパイロン。

 

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もはや自然に返りつつあるパイロン。枯山水の心境です。

 

青パイロン

赤があれば青もあるのが世の常。

けれど、青色はまちなかで目立ちにくいのか、なかなか見つかりませんでした。見つけた日はちょっとラッキーな気分。

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あとしまつ立て看板とパイロン。

 

黄パイロン

黄色も注意喚起の色なので、パイロンによく使われます。

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国鉄中央線の記憶をたどる – 愛岐トンネル特別公開では、たくさんの黄パイロンにも出会いました。

 

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緑パイロン

植物の色にまぎれるからか、完全に緑一色のパイロンはなかなか見かけません。

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赤いマフラーを巻かれた緑パイロン。

 

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タヌキを守るパイロン。

 

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これは黄緑パイロン?

 

金パイロン

非常にめずらしいと思われる、きんいろパイロン。屋島山上で見つけたときはおどろきました。

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黄パイロンが汚れてこうなったのかとも思いましたが、後日、名古屋市内で別のきんいろパイロンを見かけて、やはりほんとうにあったんだ! と感動を新たにしました。

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白黒パイロン

見目うるわしい、真っ白なパイロン。いまのところ、黒の重しとセットでしか見かけていません。

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文字がテープで貼られていると、ちょっと惜しい。

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そうは言いながら、文字が消されていても、それはそれで気になります。

 

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そして、超かっこいい黒パイロン! こちらも京都BALで見かけたのみ。

 

仮装パイロン

最後は番外編です。

とある年のハロウィンイベントで出会った、仮装するパイロン。

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実は藍色や紫色のパイロンがどうしても見つからず、昔の写真を探していて偶然にも再会することができました(笑)。

 

ということでパイロン色採集でした。

 

頭の中で「赤パイロン、青パイロン、黄パイロン」と唱えつつまちあるきをしてみると、やけに語呂がよくて、なんだか楽しくなってきます。

いつの日か、本物の藍パイロン、紫パイロンにも出会うことができるでしょうか。