学生や生徒時代、部活動やサークル活動に所属していた人は多いと思います。
その楽しみは大人になっても、むしろ大人だからこそより自由にひろげることができます。
そんな大人の楽しみとして〈フォント部〉という概念を提唱しているのが、こちらの本。
明朝体・ゴシック体といったフォントの基礎知識から、まちなかの看板文字や、映画の字幕を作る人のインタビューなど〈作り手〉の世界、さらには〈受け手〉としての楽しみ方まで、あらゆる角度からフォントや文字の魅力をさぐる内容となっています。
「美女と野獣」や「タイタニック」など、数多くの映画字幕を手がけた佐藤英夫さんの手描き文字を、息子の武さんがフォント化したのがシネマフォントだそう。
https://cinema-font.com
全国各地のフォントやフォントじゃない文字の風景も多数紹介されています。
例によって東海圏が全く紹介されていない〈名古屋飛ばし〉が残念なので、いくつか「凪の渡し場」の見た名古屋文字情景を紹介しましょう。
今はなき百貨店・丸栄と、プリンセス大通の栄光のアーチ。奥に見える札幌かに本家(名古屋が本社)もポイントです。
名古屋で文字さんぽを楽しむならここ、大須商店街。
鉄道文字を楽しむ〈もじ鉄〉的には、やはり関西が楽しい。
雲雀丘花屋敷という駅名も素敵ながら、限られたドット数でちゃんと丸ゴシックを表現するところに阪急電車の心意気を感じます。
ちなみに駅名標はこちら。ひらがな主体なのはJR東海在来線と同じですが、ずいぶん雰囲気が違います。
日々を楽しめるフォント部の世界、あなたものぞいてみませんか?